
GIA STUDIOSは、2018年にデザイナーのLam Gia Khang(ラム・ジア・カン)によって、設立されたベトナム発のブランド。「GIA」はベトナム語で家という意味があり、文字通り仕立て屋だった家庭の元に生まれた彼による家業を繋ぐファミリービジネス。ベトナムの伝統的な衣類を、現代の女性に合わせたレンズを通して解釈する。ミニマルなデザインながらも、ベトナムのファッション業界を大きく支えるGIA STUDIOSの挑戦の先にあるものとは。
家族が繋いできたクラフツマンシップ
仕立て屋の四代目として生まれたLam Gia Khangは、幼い頃から常に衣類と触れ育ってきた。彼の母親は幼稚園に彼を迎えに行き、仕事中でも彼の世話が見れるようにそのまま彼女の工房へ連れていくことがルーティンだった。結果として、裁縫道具は彼にとってベストフレンドとなり、知らずして縫い方を教わっていた。幼少期の体験が彼にとっての原点である。
2013年にリアリティ番組「Project Runway Vietnam」に出場し3位を獲得後、ハノイにあるLondon College for Design and Fashionで、スキルアップのため改めてデザイン・ファッションについて学ぶ。デザイナーになるために生まれたと言っても過言ではないほど、幼い頃からファッションに触れ合い、デザイナーになるためのレールに沿って歩み続けてきた。
そんな彼にとって、母親という偉大な存在はデザイナー人生に欠かせない。自身の仕立て屋に訪れる女性のために洋服を作り続けてきたという母から、細部へのこだわりやファッションへの姿勢を学んだことは言うまでもない。現在も親子でブランドのディレクションを行なっており、彼をサポートする最高の同僚でもある。スケッチから生産に至るまで彼の隣で共に管理し、彼のブランドに対する情熱を常に燃やす。

DRESS & SHOES | GIA STUDIOS
TIGHTS | WOLFORD
HAT | KIJIMA TAKAYUKI
photographer:JUN YASUI
stylist:JUNKO KOBASHI
hair:WAKA ADACHI
makeup:NAO YOSHIDA
model:ALEX STEIN
CULTURAL APPRECIATION, NOT CULTURAL APPROPRIATION
GIA STUDIOSの洋服の魅力を語る上で欠かせないのが、ベトナムの民族衣装を彼なりに噛み砕き、モダンなピースへと落とし込んむという手法だ。ホルターネックの下着「アオヤム」や「アオザイ」からインスピレーションを受けている。ベトナム国民にとって、アオザイは祝いの場や祝日などに男女ともに着用するチュニックドレスとパンツがセットになった伝統衣装で、その歴史は18世紀のグエン王朝にまで遡る。これは日本の着物と同様に、伝統的な衣類でありながら毎日の生活で着用している人をみることは稀である。
伝統を次世代に残し続けていくために変化することは必要だ。そのために、Lam Gia Khangはベトナムの新たなカルチャーを作り上げる。透け感のあるパンツに、膝上くらいの絶妙な高さのシャツ、エレガントな女性像。ベトナム産のシルクやウールを使用し、地元の職人と協力し国の技術を守り抜く。そんなMade In Vietnamの洋服は、アメリカ、香港、日本などに拡がりを見せ、多くの顧客の心を掴んでいる。

ACKET | GIA STUDIOS
SHIRT, BOXERS | NDX
SHOES | STYLIST’S OWN
GIA STUDIOSの挑戦は持続可能であること
GIA STUDIOSのアイテムは、シンプルでありながら上質な素材を使っている。大人の女性のワードローブを飾る一着はトレンドに流されるような流動的なデザインはなく、時代を超越し10年後、15年後も愛されるもの。設立当初から持続可能性を信じ、走り続けてきた。そして、これからもサステナブルであることを最優先にモノづくりを続ける。これからは天然素材への依存を避けるため、環境に配慮した素材に変更することを目指している。さらに、生分解性プラスチックを使用したパッケージとハンガーの開発を行なっている。古くからある仕来りを将来に繋ぐことは、地球を守ることにつながっていく。
蒸し暑いベトナムの天候で涼しいそよ風が吹くように、GIA STUDIOSの洋服はどこか軽やかでヘルシーなデザイン。アーカイブの写真を見ていると、都会でもリゾート地でも楽しめそうなデザインが並ぶ。
時代を繋いでいく彼の野心は、ファミリービジネスの枠を超えベトナムを代表するブランドへ成長を成し遂げた。家族から代々継承してきたクラフトマンシップと彼のレンズを通した伝統の解釈、GIA STUDIOSの挑戦はまだまだ始まったばかりだ。
【出典】
https://grazia.sg/fashion/gia-studios-lam-gia-khang-vietnamese-fashion-brand-minimalist-interview/
https://www.sothebys.com/en/articles/when-vietnamese-art-meets-high-fashion-lam-gia-khang-of-gia-studios-on-the-aesthetics-of-ao-dai
https://vietcetera.com/en/lam-gia-khang-on-the-hard-work-behind-his-gia-studios


writer
Atsushi Nakayama
1995年生まれ。高知県出身。アメリカ留学後、オーストラリアでワーキングホリデーを経験。2024年Tender Party参加。サステナブルとファッション関連担当。時々モデル。時々キャットシッター。
BRAND NAME
KIJIMA TAKAYUKI
キジマ タカユキ
COMPANY NAME
MODISTE CO,LTD
モディスト
INFORMATION
自社アトリエで生産される帽子は大量生産型ではなく、木型を用いて一つ一つの工程を全てハンドメイドで製作 ユーズドのハットやデッドストックの材料を活用したアップサイクルプロジェクト『アンサーイット』を2022年より始動
Q_1
企業のサスティナビリティ目標を教えてください。
廃棄物の削減とリサイクル、リユースの促進
メンテナンスや修理サービスによる製品寿命の延長化
Q_2
以下項目において、貴社の取り組み目標と現在の達成率をわかる範囲でお聞かせください。
—— 温室効果ガス排出量削減に関する取り組み
⚫︎GOALS [目標]未設定
⚫︎ ACHIEVEMENT RATE [達成率]—— 労働条件改善への取り組み
⚫︎GOALS [目標]フレックスタイム導入、オープンドアポリシー
⚫︎ ACHIEVEMENT RATE [達成率]60%
—— 生物多様性への取り組み
⚫︎GOALS [目標]未設定
⚫︎ ACHIEVEMENT RATE [達成率]—— 人種及び性的マイノリティへの格差撤廃
⚫︎GOALS [目標]ダイバーシティ推進とハラスメント教育
⚫︎ ACHIEVEMENT RATE [達成率]40%
Q_3
環境負荷の低い生産背景を実現するために貴社が現在最も積極的に取り組んでいることを教えてください。
① エコフレンドリーな原材料の剪定
② 廃棄物の最小化
2024/11/06