エキゾチックはサステナじゃないの？ 世代を超えて受け継がれるKWANPENの伝統継承と生産背景に向けて考える持続可能性のありかた

洗練されたデザインと上質な素材は、世代を超えて愛される。1938年に誕生した、シンガポール発のファッションブランド KWANPEN（クワンペン）。卓越したクラフトマンシップと洗練されたデザインで世界中から高い評価を受けている。KWANPENは、創業当初からクロコダイルレザーを使った製品でその名を馳せ、その独特の美しさと耐久性が魅力だ。

継承されるクラフトマンシップ

最高級のクロコダイルレザーを使用したバッグは、職人の手によって丁寧に仕上げられる。なんとハンドバッグひとつにかけられる時間は最低でも30時間以上。工場で働く職人たちは、20年以上の経験を持つ職人のもと、2年間のトレーニングプログラムを実施するという。体系化された教育制度によって、高い技術を持続して伝えているのだ。またオリジナルの金具はイタリアで製造され、クロコダイルがモチーフとなったユニークなデザインも存在する。洗練された工程によって、染色、縫製に至るまで一つ一つに手をかけて高級感と耐久性を兼ね備えた逸品へと仕上がるのだ。

使い続けるための努力を怠らないこと

出来上がったバッグは常に、最も厳格な品質管理を受ける。ステッチや引っ掛かりがないか慎重にチェックされ、耐久性を確保するためのストレステストも実施されているという。また、消費者向けの製品のメンテナンス方法や、長く愛用するためのケア方法を伝えることで、一つの製品を大切に使い続ける文化を育んでいる。

KWANPENは、伝統的な技法を心から称賛し、受け継ぐための努力を惜しまない。 本当にサステナブルな消費とは、自分の世代をも超えて、受け継ぎたくなるブランドを愛でることではないだろうか。一朝一夕では成し得ない技術を大切にすることは、時代とともに短命になりゆくファストファッションを問い直すきっかけになるだろう。KWANPENの製品は、既存のファッションアイテムではなく、時代を超えて愛される芸術品であり、持続可能な未来に向けた一歩を象徴する。